【最新ハワイ観光市況(2025年9月~10月)】

観光動向:訪問者数は微減も、日本人客は回復基調(2025年9月公式統計+10月予約動向)

最新のハワイ観光局公式統計では、2025年9月のハワイ全体の訪問者数は、前年同月比約2.5%減となりました。一方で、1人あたりの消費額は増加しており、結果として観光収入は前年同月比約8.1%増と堅調です。同じく2025年9月の日本人訪問者数は、約72,000人で、前年同月比約8.6%増と、緩やかに回復基調が見えてきています。

(出典:ハワイ州産業経済開発観光局<DBEDT>発表の2025年9月訪問者統計)

他方、旅行代理店の現場感としては、2025年10月のハワイ向け予約は前年同月比で約7%減、問い合わせ件数も約20%減という声もあり、足元ではやや減速感が出ているのも事実です。とはいえ、全体として「訪問者数はやや抑えめ、1人あたりの支出は高止まり」という構図で、“人は少なめ・質は高め” の滞在環境が続いているとも言えます。

(出典:現地旅行会社への取材を基にしたローカルメディア “Hawaii News Now” の報道内容)

観光開発:ヒルトン新タワー計画が示す、中長期のハワイ観光への期待

こうした足元の「微減+高単価」トレンドとは対照的に、中長期ではハワイ観光に対する強い信認が感じられます。その象徴が、ワイキキのヒルトン・ハワイアン・ビレッジに計画されている、36階建て・約515室の新タワー開発です。

建設予定地は、グランド・ワイキキアン・タワーの隣、神戸ステーキハウスなどがあった一角となり、このプロジェクトによりヒルトンの総客室数は4,000室規模になる見込みです。すでに市当局の承認を得ており、既存建物の解体を経て、早ければ2026年に本格着工、2029年の完成を目指して準備が進行中と報じられています。

観光統計だけを見ると「減速」「頭打ち」といった見出しが目を引きますが、このような大型投資は、ハワイが今後も高付加価値なリゾートとして選ばれ続けるという前提に立った、将来需要への先行投資とも言えるかもしれません。

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